人間は大昔から、飢えによって死ぬことはあっても食べ過ぎて死ぬことなんてありませんでした。野生動物なんかも同じですね。

ですので、人間の体には飢餓に対する備えは生理的に幾重にも用意されているんですね。飢餓のときは、体に蓄えてある脂肪を分解してブドウ糖に変えるシステムが、確認されているだけ５つもあるというんですから驚きです。

逆に、人間が食べ物が足りなくて絶食しても、体に蓄えた脂肪を分解しながら平均数十日、ときには100日も生きれるというんですからこれも驚きです。

飢餓時に血糖を上げる機能はこんなにたくさんあるのに、飽食時に血糖を下げる機能はたった一つで、すい臓から出るインスリンだけなんですね。

生物というのは飢餓には強いですが飽食にはきわめて弱く、肥満すれば病気が出やすいことを物語っています。

ですので、糖尿病の原因というのは飽食の結果、インスリンのみを長期間使いすぎて発生する病気だということなんです。